本日はジェフの話をする予定で準備もしていたのですが、日本代表がドイツ代表に勝利したということで、さすがにW杯の話を続けようと思います。
といってもドイツ戦の詳しい内容は、メディアなどでかなり語りつくされてしまっている印象もありますので、雑感だけ述べていきます。
まず、ドイツ戦前半の日本ですが、右サイドから攻め込まれて、中盤中央へ繋がれることが多かったですね。
そこから主にミドルシュートを狙われて苦戦するわけですが、世界レベルになってくるとこのミドルが強烈でした。
ボランチがサイドに引き付けられがちだったとか、遠藤の調子がもう1つだったのかなとも思ったのですが、Jリーグだとあそこからミドルを狙われても怖くはないという場面も多かったし、サイドでは縦を切っておけばいいとなりがちですがドイツ戦ではそうはいかなかった。
今季のジェフもゴール前内に侵入できず、相手にミドルを打たされているような展開が多かったですが、ドイツレベルになるとあの位置からでもチャンスになってしまう。
そこはテクニックももちろんですが、やはりパワーの違いも大きいのでしょう。
単純にシュートレンジの広さは、まだ日本も足りない部分があるのかなといった印象を受けました。
ただ、その分、日本にはスピードがあるし、ドリブルでの細かな仕掛けなどでは見せていた。
南アフリカW杯からそこは既に感じていましたが、2列目などから縦への仕掛けに関しては、世界でも通用するように感じます。
実際、Jリーグを見ても2列目の選手に関しては、多くの人材が揃っていますね。
アマル・オシム監督も足の短い日本の選手は、サッカーに向いているんだと話していたことがあります。
足の長さはキック力に繋がると思いますし、その分パワーでは劣るのかもしれませんが、重心が低いから奪われにくいし中盤などでの小技はやはり得意なのでしょう。
そういえば、アマル監督はジェフで監督になってから敢えて周囲との距離を取ったのか表情が険しくなっていきましたが、オシム監督追悼試合でビデオメッセージを送ってくれた際は、ジェフコーチ時代のように優しかったですね。
話が逸れましたが、ドイツ戦での日本は選手交代が成功して逆転勝利に繋がりました。
何度かブログでも話していた通り、今回のW杯では選手登録枠と選手交代枠の増加で、ラージグループをいかに活かすかが重要になるかもしれないという予想をしていました。
今回のカタールW杯は新型コロナウィルス感染症の影響も考慮し、代表登録メンバーが23人から26人に拡大。
交代枠も3人から5人に増加しています。
選手交代なども含めて、ラージグループをうまく利用することが重要になるかもしれない大会ですが、大きなサプライズはない発表となったかなと思います。
日本は直前のカナダ代表戦までテストをし続け、このルール変更をうまく活用したと言えるのではないでしょうか。
また、日本は以前に比べて選手層が厚くなったことで、選択肢が増えたことも非常に大きかったですね。
また、今大会はアディショナルタイムが長いことが話題となっていますが、これは怪我が多いとか、個々の審判の判断の問題ではなく、家本政明氏によるとFIFA審判委員長が定めたもののようです。
そうなるとどの試合でも競技時間は長くなるでしょうから、余計に選手交代やゲームプランなどが重要になってくるかもしれません。
大会前にFIFA審判委員長(コッリーナさん)が「AT(アディショナルタイム=空費された時間)はしっかりとる」と言ってたから、今大会は10分以上のATが連発している。フットボールの「慣習」からすると違和感を感じる方もいると思うけど、時間には価値があるので、こういう大会ではありだと思う。
— 家本政明 (@referee_iemoto) 2022年11月22日
確かに大げさに怪我をアピールするなどして時間を消耗しても、その分のATが短ければ得をしてしまうわけですから、以前から違和感もありましたね。
W杯でこういった判断をするのであれば、来年以降のJリーグなどでも変わってくるでしょうか。
また、今大会ではサウジアラビア代表やアルゼンチン代表に勝ったり、日本がドイツに勝ったりという金星はありましたが、それ以外の試合では大差がついている試合が多い。
W杯に出場している国ですから最低限の力はあるとも思うのですが、オシム監督が良く言ってようにしっかりとした準備が出来ていたのかが大事なのかなと。
それと共に日本は海外組の経験が大きく、特にドイツでプレー経験のある選手が多いことで動じずに戦えたのかなと思いますし、結果的に初戦がドイツ相手で良かったのかもしれません。
日曜日に日本と対戦するコスタリカ代表も、スペイン代表に0‐7で敗れています。
全体的に守備のスピードでコスタリカが劣っていた印象ですが、スペイン相手に11分と早々に失点してしまったこともあって、足がすくんでしまったところもあったのかなと思います。
後半からは多少守備で強く行けるようになった印象でしたが、それでも後半だけで3失点と苦しいスタートになりました。
さすがに精神的なダメージも残るかもしれませんが、それでも日本が負ける可能性も十分にあるでしょう。
日本もドイツに勝ったとはいえ、消耗戦ではあったと思います。
怪我の守田も出場できなかったし、久保、酒井、冨安などの試合中の負傷も心配です。
吉田、長友などベテランのコンディションも気になるし、中3日の過密日程でもあります。
それらを考えると、スタメンを入れ替える可能性もあるのでしょう。
堂安や南野といった途中出場した選手に加え、上田や伊藤、柴崎などにもチャンスが巡ってくるでしょうか。
コスタリカ戦で一番のポイントは、日本が勝ちにいく試合になるということ。
最終戦はスペイン相手ですから、ここで勝点3が欲しいところ。
日本はドイツに勝ったとはいえカウンターメインでしたし、コスタリカもまたスペイン戦とは異なる戦い方をしてくるでしょうから、お互いに違った試合内容になるかもしれません。
今度は勝たなければいけない試合に、勝ちきる強さが問われるのではないでしょうか。
ドイツ戦の勝利を無駄にしないためにも、次の試合での結果が大事となりますね。
最後になりましたが。
オシムさんにもドイツ戦の勝利、見せたかったね…
— arata (@aratasuzuki) 2022年11月23日
ちょうどNHKでドイツ戦後にオシム監督の番組を再放送していたこともあり思ったのですが、オシム監督にドイツ戦での勝利を見せたかったですね。
森保監督はペトロヴィッチ監督の下でコーチも務めていたわけで、関係性は薄いですけど強引に言えばオシム監督の孫弟子とも言えなくはない存在でもあります。
オシム監督のことですから、ドイツに勝っても小言を言うのでしょうが、それでも内心はすごく喜んでくれたのではないでしょうか。
オシム監督のことですから、次もしっかりと準備して、自信を持ってプレーしろと言っていたかもしれませんね。