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2022シーズンを振り返る 米倉恒貴編

 G大阪からジェフに復帰して、3年半となる米倉。
 2022年は28試合に出場しています。
 シーズン終盤は高卒ルーキー西久保に疲れが出たのか、米倉が変わってスタメン出場を果たしています。

 西久保や福満は縦への突破に物足りなさが残ることもあって、米倉の推進力が目立つ試合もありました。
 スピードを活かした思い切りの良いスプリントと、力強いクロスは健在。
 スタメン出場した10月4日の水戸戦では、リカルド・ロペスのスルーパスに反応して走り込んだ米倉がPKを獲得し、ゴールを演出しています。


 ただ、28試合に出場したと言っても、スタメン出場は7試合のみ。
 出場時間で見ると759分と短く、ジェフに復帰した4シーズンで最も短い出場時間となってしまいました。
 怪我も目立ち最後に出場した第41節琉球戦も、試合中に負傷して24分に交代しています。

 西久保も台頭し、矢口も昇格し、福満も残留した上、金沢から松田陸を補強しただけに、残念ながら米倉は契約満了かと思っていました。
 予算も考えなければいけないですし、A契約枠の問題もあるはずですが、他に良い補強が出来なかったということなのでしょうか。
 あるいは、人気選手だからという温情もあったのか。


 来季はポゼッションサッカーにシフトするのでしょうから、米倉はますます使いにくい部分があると思います。
 現代のポゼッションサッカーではSBからのビルドアップが求められることが多いですが、米倉はビルドアップが苦手な選手。
 だからこそ、ボランチでもSHでもはまりきらず、SBにコンバートされてようやくブレイクした経緯があります。

 尹監督就任直後の2020年序盤も久々に右SHで試されましたが、やはりSHではダメで6試合のスタメンで終わっています。
 基本技術はある選手だと思いますが、足元でボールを受けても判断が遅く、視野がもう1つなのでうまくパスを回せないところがある。
 そこはもう仕方のないところだと思います。


 そうなると、来シーズンどこで使うのか迷うところ。
 以前にも話した通り、現在のポゼッションサッカーではウイングを前方ワイドに張らせて、仕掛けさせるチームもあります。

yukkuriikou.hatenablog.com

 しかし、米倉はサイドを縦に仕掛けられるとは言え、ドリブル突破などが得意なわけではない。

 あくまでも前にスペースがある状況で、ロングスプリントを仕掛けるプレーが武器となる選手なだけに、ウイングとして高い位置で張っても機能しない可能性がある。
 SBがはまったというよりは、SBしかはまらなかったといえるでしょうし、そのSBにビルドアップが求められると難しいところがありますね。
 強いて言うのであれば、3バックならWBでチャンスがあるかといった状況でしょうか。


 怪我が多いのも大きな問題で、特にこのコロナ禍ではタフさが求められるはず。
 米倉はG大阪時代から負傷が増えていましたし、ジェフに復帰後も毎年のように怪我に悩まされている印象です。
 もともとフィジカル系の選手なだけに、怪我が多いのかもしれません。

 かといって、ピッチの外から盛り上げるようなタイプでもない。
 ジェフは中堅からベテランが多い印象ですが、その中に周りを鼓舞するような選手が少ないことも大きな問題だと思います。
 米倉も来年で35歳ということで、ベテランになってどう自分の存在価値を証明するのかが、大きなテーマとなっている印象です。