マイアミGPでの活躍で、F1パドックでの評価を固めた印象もあるRBと角田裕毅。
先週のイモラでも好調を維持し、Q1では4位、Q2では3位と上位をタイムを刻みます。
Q3ではアタックをまとめられずタイムを伸ばしきれませんでしたが、それでも7位でチームメイトのリカルドとは0.2秒差をつけて上回っています。
決勝ではスタートで順位を落としてしまいますが、その後のペースは良好で先にピットに入るオーバーカットでヒュルケンベルグの前に立ちます。
ピット作業も見事でしたが、角田がしっかりとアウトラップで素晴らしいタイムを出したからこそ、前に出れたと言えるでしょう。
しかし、レース終盤には新しいタイヤで順位を上げてきた、アストンマーティンのストロールに抜かれて10位に終わっています。
レース終盤もタイヤが古いマシンの中では良いタイムで走っていましたし、全体的には良い週末を送れていたと思います。
F1公式のパワーランキングでも、4位タイにつけました。
Drum roll 🥁
— Formula 1 (@F1) 2024年5月22日
The @aramco Power Rankings for Imola are in! #F1 #ImolaGP pic.twitter.com/NKAQFmEKmx
欲を言えばストロールを抑えたかったですし、そのためにはタイヤをもっと温存しておきたかった。
ただ、早いタイミングでピットに入らなければ、ヒュルケンベルグに前を抑えられてしまった可能性もあります。
ということは、そもそもスタートで、ヒュルケンベルグに前を行かれてしまったことが問題だったと言えるでしょう。
ただ、これまでのレースでも1周目に順位の上げることが多かった角田ですが、厳密にはRBのスタートでの駆け出しに関しては悪いことが多く、1コーナー以降の角田のうまい動きによってやり返す展開が目立っていました。
これはリカルドも問題視していますし、ドライバーではなくマシンの課題ではないかといった印象です。
過去の例をとってもF1ではスタート時の駆け出しが、大きな武器になることは少なくない。
マシン開発においては後回しになることもあるかもしれませんし、リソースの少ないRBにおいては仕方のない部分もあるのでしょうが、チーム側も対策を検討しているということですので今後どこまで修正できるのかに注目ですね。
上位争いを見ると、ここでもレッドブルのフェルスタッペンがポールトゥウイン。
しかし、状況は明確に変わってきていて、フリー走行1回目から3回目ではフェラーリやマクラーレンに先を越され1位を取れず。
予選でなんとかセッティングを合わせて、1番手スタートとなりました。
やはりフェルスタッペンは盤石なのかと思われた決勝ですが、2位以下を突き放すことは出来ず。
レース終盤には追い上げてきたマクラーレンのノリスに追い回されて、0.7秒差で辛くも優勝という結果になりました。
ここまで僅差の勝利は久々だったと思います。
3位にはルクレール、4位にはサインツ、5位にはピアストリと、マクラーレンとフェラーリのマシンが交互に並ぶ展開に。
メルセデスの2台は6位、7位とここでも苦戦しています。
ただ、2位のノリスとルクレールの差は大きく、フェラーリもアップデート入れた割には、上位に食い込めなかった印象です。
問題視されたのが、フェルスタッペンのパートナーであるペレスで、予選では11位に沈み、決勝でも8位がやっと。
ここ最近は評価も上げている印象ですが、こうやってフェルスタッペンとチームが苦戦した時に、どこまでサポートできる位置にいるのかが重要となるはず。
その点でペレスは毎回苦労しているイメージもあります。
レッドブルの苦戦、マクラーレンの猛攻、RBの躍進とさまざまな見どころがある状況ではありますが、今週末はモナコ。
古い市街地コースで、現在のF1の中でも特に特殊なサーキットですから、展開が読めないところがありますね。
しかも、一時的に雨が降る可能性も懸念されているようですから、波乱のモナコとなる可能性もあるのかもしれません。