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ジェフで7年半プレーした熊谷アンドリューが金沢へ完全移籍

 昨日、熊谷の金沢への移籍が発表となりました。
 予想外の移籍で驚きましたが、シーズン中に小川、山越に加えて品田も補強したジェフですから、契約枠や予算などが影響した部分もあったのでしょうか。

jefunited.co.jp

 横浜FMアカデミー出身の熊谷は、2012年にトップチームに昇格を果たすと、湘南や金沢などでもレンタルでプレー。
 もともとボランチでしたが、2016年の金沢ではSHとして主力として大きく活躍していた印象が強いですね。
 そして、2017年にジェフへ移籍となりました。

 その年ジェフの監督に就任したエスナイデル監督に抜擢され、4-1-2-3のアンカーとして活躍。
 守備時はフィジカルを活かした1対1での対応を見せ、攻撃時にはDFラインに下がって左右へ展開するプレーを見せていきました。
 今振り返ると今季のジェフにも近いスタイルだったこともあり、バランス管理など細かな仕事では課題もあった印象ですが、マンマークでのフィジカルの強さを活かして、前への意識の強いスタイルを支えることになったのだと思います。


 2018年にはシーズンを通してレギュラーとして活躍し、40試合に出場とチームの中心になりました。
 2019年も3月にエスナイデル監督が解任され、江尻監督が指揮を執りましたが、34試合に出場。
 しかし、尹監督が就任した2020年、2021年は共に21試合出場と、大きく出場機会を落としてしまいました。

 少しずつ怪我が増えてきた影響もあったとは思いますが、攻守に気の利いたプレーが出来て、チームを牽引できる田口が加入したことも大きかったのでしょう。
 また、尹監督はボランチにビルドアップを任せる傾向があり、エスナイデル監督時代に後方で左右に振るだけの仕事に慣れてしまった熊谷はその点でも苦労していた印象で、本人も自覚があるようなコメントをしていたはずです。
 それでも2022年にはシーズン途中から出場機会を伸ばし、29試合に出場してこれからだという状況だったと思います。


 しかし、小林監督が就任した昨年は7試合出場と、ジェフ加入後もっとも少ない出場試合数となってしまいました。
 今回移籍時のコメントにもある通り、この1年半は怪我に苦しみ練習すらままらない状況だったとのこと。
 正直、昨年末の段階で退団の可能性もあったと思うのですが、契約が残っていたのでしょうか。

 ただ、昨年7試合出場の中でも可能性は、見せてくれました。
 昨年からジェフはアンカーシステムで戦うことが多いですが、インサイドのタスクやプレーがなかなかはまらず、苦労してきた流れがあります。
 今季序盤もインサイドが固まらず、器用な田口が入ってようやく固まった印象がありますが、昨年短時間試された熊谷のインサイドはフィジカルの強さもあって高い位置でもポイントになれて、今後に希望を感じるものがありました。


 今年は見木も退団しましたし熊谷が怪我から復帰できれば、中盤で貴重な存在になるのではないかと思っていました。
 けれども、3月のルヴァン杯では久しぶりにサブに入ったので状態が良くなっているかと期待したのですが、その後もコンディションが厳しかったのか今季ここまで出場機会なし。
 長年クラブに貢献してくれた選手が、怪我の影響で本領を発揮できずにお別れというのは、非常に寂しいものがありますね。

 せめてもの救いは、今回の移籍先が以前在籍した金沢だったことと、シーズン中の移籍ということで復帰の目途が立った可能性もあるのかなという点。
 もしかしたら、なかなか怪我が治らないため環境を変えてみるということなのかもしれませんが、いずれにせよ熊谷にとって前向きな移籍になってほしいです。
 現在金沢はJ3で3位と昇格争いをしている状況ですから大事な時期に入っていると思いますし、金沢と共に試合復帰に向けて頑張ってほしいですね。