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ベルギーGP メルセデス・ラッセルの失格とレッドブル・ペレスの残留

 レッドブルのペレスが不振から夏休み中の8月にも交代となり、その昇格候補の1人と言われたRBの角田裕毅。
 ただ、夏休み直前となる先週のベルギーGPでは、苦労の多い展開となりました。

 GP前からPUの交換ペナルティで最後尾スタートが決定していた上、金曜日のフリー走行でもフロアに問題が生じてタイムを伸ばせず。
 消化試合となった予選でも雨の影響もあって無理はしなかった印象もありましたが、18位に終わります。
 決勝でもブレーキなどに問題があっただけでなく、金曜のマシントラブルが戻っていない疑惑もあって、ペースを上げられず16位に留まりました。

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レースを終えた直後、角田はエンジニアから「クルマに何らかの問題があった」と告げられ、「詳しくはミーティングで説明する」と言われた。

 一方、チームメイトで昇格のライバルとも言われるリカルドは、予選13番手でQ1進出はならず。
 しかし、決勝では繰り上げもあり、10位でポイント獲得となっています。


 上位争いではレッドブルのフェルスタッペンもPU交換で、10グリッド降格。
 それでも2位フェラーリのルクレースに0.6秒差も付ける断トツのタイムで、予選トップに立ちました。
 予選でレッドブルが好調だったこともあってか、ここでは渦中のペレスも3位と久しぶりに上位に付けることに。

 しかし、決勝でのペレスはズルズルと順位を下げて、2番手スタートから7位に。
 逆にフェルスタッペンは11番手スタートから、どんどん順位を上げて4位に。
 久々の上位スタートからの挽回を期待されたペレスですが、残念な結果に終わりました。


 優勝は角田など数少ないドライバーが成功させた、1ストップを見せたメルセデスのラッセル。
 と思われたのですが、レース後の調査により重量規定違反となってまさかの失格に。

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 結果的に繰り上がりで、メルセデスのハミルトンが優勝、マクラーレンのピアストリが2位、フェラーリのルクレールが3位となりました。


 レースの翌日、レッドブルはペレスの処遇に関しての大事な会議が行われたと言われています。
 多くはドライバー交代を予想していたのですが、まさかの残留に。
 大口スポンサーの力や10月に行われる母国メキシコGPの影響もあったのではないかと言われていますが、真偽は定かではありません。

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 確かに本来シーズン中のドライバー交代は、チームにとってもあまりよいものではない。
 ただ、ペレス自身がメンタル的に追い込まれているのではないかと思われるミスも犯しているし、コンストラクターズタイトルを失えば分配金に関する損失も大きいはずで、交代による効果も期待できたはずではないかと思います。
 しかし、ドライバー交代には政治的な駆け引きもあるのではないかと思われますから、誰が昇格しても何らかの障害は残ったのかもしれません。


 角田に関しても、現状でのレッドブル昇格は不安もあったと思います。
 マシン自体も現在はあまり良くないし、シーズン中の移籍はコミュニケーション問題などが起こる恐れもある。
 プレッシャーもかかるだろうし、何よりレッドブルの代表が角田をあまり評価していない印象があります。

 ただ、それでも個人的には昇格できれば、した方がいいのではないかと思っていました。
 まず、今回の交代騒動はあくまでも、シーズンが始まってペレスが大不振に陥ったからこそ、チャンスが回ってきたもの。
 シーズンオフにはそういったペレスの評価基準もなくなるわけですから、角田昇格の可能性は低くなるのではないかと思います。


 さらにマシンに関しても、現状では確かに厳しいもので、苦戦も予想される。
 ただ、そこは王者レッドブルですから、シーズン後半にマシンが挽回する可能性も十分にあるでしょう。
 マシンが挽回するのであればペレスでも良いということなのかもしれませんが、角田としてはそこに賭けても良かったはず。

 さらに、上位チームは他に空きがないという大きな問題もある。
 ホンダが移籍するアストンマーティンも、アロンソとストロールの複数年契約を発表してしまいました。
 レッドブルも再来年には自社PUで戦うことになって角田との関係も薄れますから、今のうちに上位チームに昇格したいところだったのではないかと思います。


 残念ではありますが、決まったからには仕方がない。
 報道ではリカルドの方が有力とも言われてもいましたし、そこは白人主義的な問題もあるのではないかとも一部報道には出ていました。
 角田としてもこの移籍騒動は騒がしいものになっていたと思いますし、これで切り替えてもう一度RBで集中してほしいところですね。

 シーズン序盤は低迷していたリカルドが、徐々に調子を上げてきたことも事実。
 シーズン後半に復活のリカルドに打ち勝って、改めて自らの実力を示すことが大事ですね。
 F1はここから夏休みに入り、8月23日のオランダGPから再開となります。