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第25節 横浜FC対ジェフ プレビュー 中断を経て上位相手にプレスは復活するのか

 中断期間を終えて、今週末J2が再開となります。
 たった2週間の中断だったはずですが、中途半端に空いたスケジュールでしたので、長く感じましたね。

 今季ここまでのジェフをざっと振り返ると、基本的なスタイルは昨年から継続。
 プレスとサイド裏を狙う攻撃が主で、はまれば強い印象もありました。
 栃木に8-0、愛媛に7-1と、大勝が多かったことも特徴ですね。


 ただ、全体的に見れば、ハイプレスがはまらない試合も多かった。
 プレスにいけない状態での守備には問題を抱え、プレスが機能していないからハーフカウンターにもいけない。
 サイド裏を狙う展開も相手に警戒されて、スペースを消されていったことで、苦戦していった印象があります。

 選手に関しても怪我人が多かったのは問題ですが、新加入の選手たちの活躍や若手選手の成長もあって、個人技での打開力や決定力は高かった印象があります。
 実際、Football LABによると、ジェフのシュート成功率11.4%とJ2で3位の高水準を収めているそうです。

www.football-lab.jp

 ただ、細かなゲームの作りやビルドアップなどにおいては、昨年の方がうまく機能していた印象すらあります。


 それらの問題もあって、ここまでのジェフは11勝3分10敗の勝点36で7位。
 4位岡山は勝点41、5位山口と6位仙台は勝点38ですので、プレーオフは十分狙える位置ですが、今季のJ2はトップ3が飛び抜けている。
 首位清水が勝点52で、2位長崎が勝点51、3位横浜FCでも勝点50となっており、3位との勝点差は14も開いていますので、ジェフが残り14試合で自動昇格を果たすためには、中断明けから一気に勝点を稼いでいかなければいけません。

www.jleague.jp

 ジェフはその横浜FCと明日対戦。

 J2に降格しても四方田監督続投を決めた横浜FCは、オーソドックスなサッカーを展開している印象があります。
 守備では前からのプレスには無理にいかず、相手に持たせてスペースを消す守り方。
 攻撃面ではサイドアタックを中心に仕掛けて、長身FWがゴールを狙うスタイル。


 WBには縦に鋭い選手を置いて、左右CBにはパスも出せる選手を配置。
 YoutubeのJ2前半戦ベストイレブンでも取り上げましたが、特に左CB福森はプレースキックだけでなく、ビルドアップ面での貢献度も高く、注意が必要な選手だと思います。

www.youtube.com

 基本的にはサイドアタックがメインのチームですが、中央でのポストプレーも使いつつ、タメを作れる右シャドーのカプリーニもいる。
 左シャドーの小川が運動量豊富に動くことによって、カプリーニをサポートする良い関係性が作れていると思います。

 シーズン序盤に比べて選手も固定化されて、個々の役割がハッキリとしていき、連携も深まったこともあって、好成績を生んでいるのではないでしょうか。
 横浜FCは中断直前の10試合を8勝2分負けなしと、素晴らしい成績で終えています。
 なお、ラスト2試合では元ジェフのソロモンがスタメン出場を果たし、第23節秋田戦ではゴールを奪って1-0の勝利に貢献しています。


 ただ、横浜FCが最後に負けたのが、ジェフとの試合でした。
 ゴールデンウィーク中の5月6日に行われた前回の試合で、ジェフは大幅にスタメンを変更。
 いわき戦での敗戦もあって、呉屋、小林など8人を入れ替えハードワーク出来る選手を増やすことで、プレスからのハーフカウンタースタイルを強めて、1-0で勝利した試合でした。

yukkuriikou.hatenablog.com

 ただ、その試合のジェフも前半は良かったものの、後半はスタミナ切れで失速。
 その後の試合でも小林がスタメンに定着するなど、ハイプレス重視の戦い方で翌々戦となった愛媛との試合では7‐1の大勝。
 しかし、それも長続きはせず1ヶ月も経つと再びプレスが弱まっていき、元のサッカーに戻っていった印象があります。


 ジェフとすれば今回も中断明けでリフレッシュした状態になるでしょうから、再びハイプレスをかけて主導権を握りにいく試合となるのではないでしょうか。
 勝利した前回対戦時の試合をもう一度、といった狙いとなるのかもしれません。
 ただ、7月下旬からかなり気温の高い状況が続いているだけに、その影響も気になるところだと思います。

 ジェフの8月の対戦カードは3位横浜FC、4位岡山、8位いわき、6位仙台と、上位チームとの試合が続きます。
 その初戦という意味でも、大事な試合となると思います。
 特に逆転自動昇格を狙うのであれば、直接トップ3から勝点を奪う必要があるのではないでしょうか。


 さらに、プレス重視のスタイルを選びつつも、なかなかプレスがはまらない状況があるわけですから、休み明けにプレスが復活するのかは、今後のチームにおいて非常に重要なところだと思います。
 プレスをかけるにおいて、コンディションは間違いなく大事な要素。
 休みを挟んでコンディションも回復しているはずで、それでもプレスがはまらなければ、今後への希望を削ぐことにもなりかねないと思います。

 もちろん、そのプレスだけに期待したサッカーで良いのかという疑問は、変わらずの課題だとは思います。
 とはいえ、今さら大きく方向性は変えられないのでしょうし、ひとまずの解決案として「もう一度プレスを」というスタンスで中断明けを戦いにいく可能性は十分にあるでしょう。
 それを実現して上位横浜FCを下せるのかという、大事な試合になるのではないかと思います。