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第28節 ジェフ対仙台プレビュー 5試合勝ち星なしも仙台との相性は良好?

 先週ホームフクアリで行われたいわきにも敗れ、リーグ戦5戦勝ち星なしとなっているジェフ。
 これで11勝4分12敗と、黒星先行になってしまいました。
 順位まだ8位ですが、プレーオフ圏内の6位山口とは勝点7差と開いています。

 日曜日に対戦する仙台はプレーオフ争いのライバルで、現在4位につけています。
 13勝8分6敗で勝点47と、ジェフとは勝点10差。
 ここ最近は3連勝と好調な状態で、上位を伺う立場となっています。

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 今年森山佳郎監督が就任した仙台は、4-4-2のコンパクトなサッカーを形成。
 予算の問題もあってオフには多くの選手が退団しましたが、若手選手を積極的に抜擢し、運動量豊富でアグレッシブなスタイルを構築していきました。
 シンプルなスタイルではありますが、サッカーの基本に戻ったことで、迷いのない、フレッシュなチームとなっていった印象です。

 シーズンがスタートしてからは、川崎の松井、山口の梅木、横浜FMの實藤、町田の奥山と積極的な補強も実施しています。
 センターラインを中心に有力な選手を獲得し、よりチームの完成度を高めていった形になったのではないでしょうか。
 序盤の好成績もあって、クラブが昇格を狙えると判断していった可能性もあるのかもしれません。


 そして、ピッチ上においても、確実な進化を感じるチームとなっている印象です。
 シーズン序盤はタッチ数の少ないパスワークから縦への速い攻撃が多かったですが、その結果ボールロストも増えて落ち着かない試合になることも多かった。
 しかし、現在はCBとボランチを中心に後方からショートパスを細かく繋いで相手を引き出し、ボールを動かしながら隙を見つけて縦へと着実な攻撃をも作れているように思います。

 シーズン序盤はまずコンパクトな守備と縦への素早い展開を身に付けて、そこからしっかりとパスを繋ぐスタイルを上乗せしていった。
 これが初めから狙い通りのチームビルディングであるのなら、さすが森山監督といったところでしょうか。
 選手が卒業していくユース世代のチームを長らく見てきた指導者だからこそ、1年間で確実に積み重ねを作る重要性を知っているのかもしれませんね。


 しかし、現在の仙台は少しずつ負傷者が出ており、6月から主力左SB石尾が離脱中。
 8月に入って第2GK小畑も左膝を負傷すると、前節鹿児島戦では正守護神の林も不在。
 特別指定でジェフに所属経験もあるGK松澤がスタメン出場を果たしましたが、松澤も試合中に足を釣ってしまい、第4GK梅田が突然のプロデビューを果たしたという経緯もあり、ジェフ戦で誰がゴールマウスを守るのかも注目だと思います。

 対するジェフも、仙台戦ではメンデスが累積警告で出場停止。
 出場停止明けの佐々木が復帰しますが、前節いわき戦では山越とメンデスのCBコンビが苦戦してしまっただけに、やはりCBは少し心配なところがあります。
 また、前節いわき戦では一部メンバーを変更したにもかかわらず、0-3と大敗を喫してしまったわけで、天皇杯も挟んでまたどこかを変えてくる可能性もあるかもしれません。


 いわき戦では久々にプレスをかけられた時間も作れて、前半は優位に戦えた試合でもありました。
 ただし、特に今年のジェフは前半からプレスにいくと、後半は大きく失速してしまうことが非常に多い。
 その課題が再度出てしまった試合とも言えますから、前半にプレスへいけたことを手放しでは喜びにくいところもあるように思います。

 しかし、ジェフにとって仙台は、スタイル的に比較的相性が良い相手なのではないかとも思います。
 今年のジェフはCBなど後方の選手からロングパスを展開して裏を突く攻撃が多い状況ですが、似通った攻撃を実施していたエスナイデル監督時代も今年のジェフもコンパクトな守備を形成する相手とは戦いやすい傾向にある。
 今年の前半を振り返っても、7-1で大勝を遂げた愛媛戦を筆頭に、2-1で勝利した山口戦、2-0で勝利した仙台戦などは、内容の面でも優位に立っていた印象があります。


 外から外への展開で主導権を握っていく形が作りやすい上、前節は久しぶりに右サイドの田中が裏を取る展開を何度も作れた。
 その流れをうまく汲み取りたい仙台戦、ということになるのかもしれません。
 ただ、当然仙台もそこは警戒してくるでしょうし、ジェフの流れが悪い状況であることも間違いないわけですから、決して簡単な試合にはならないのではないかと思います。

 相性が良い相手ではないかと思われる仙台相手にも勝てなければ、いよいよといった状況になってくるのではないかと思います。
 仙台はしっかりとチームとして積み重ねを作れている印象ですが、その点でジェフはどうなのかといったところが順位の差に表れているのではないかと思います。
 とはいえ、直接対決はどうなるかわかりませんし、上位仙台戦での起死回生を見せて欲しいところだと思います。