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水野晃樹へのオファーを考える

 サイドハーフ不足でクロッサータイプの選手を渇望するチームと、そのチームが前所属で出場機会に恵まれていないクロッサータイプの若手選手…。
 そういった構図を考えれば、ジェフが水野獲得に動くという話しが出ても、そこまで驚くべきことではないのかなぁと思います。
 まだスポニチ一紙しか報じていない状況ではありますけど、柏の小林慶獲得をすっぱ抜いたのもスポニチ一紙だけだったわけですからね。




 チームの状況もありますから、当然私も水野獲得の可能性を考えたこともありました。
 戦術的にも独力で突破できてクロスを上げられ、あちらで異様なほどムキムキになってしまってFWとしてもプレーするようになった水野は、現在のジェフにピッタリ合いますからね。
 ただ、どうなんでしょうねぇ。
 水野は未だにセルティックに移籍してから、何も成し遂げていないというのが現実です。
 その水野に対して、オファーを出すと言うのは、本人のためになるのかどうか…。
 もちろん実現の可能性は低いかもしれない。
 あちらとしても俊輔がいなくなってジャパンマネーを引き止める役割として期待しているのかもしれないし(まぁ、移籍金の額次第なのかもしれませんが)、本人も俊輔がいなくなってチャンスと考えるかもしれません。
 水野の性格を考えても


 けれど、ここで「いつでも帰ってきていいよ」と甘えを与えていいものなのかどうか…。
 むしろ現状を考えると引き離すくらいの方が、本人のためにはなるような気もするのですが。





 来期も水野にとって決して楽ではない状況になるでしょう。
 俊輔、水野を獲得した張本人であるストラカン監督という後ろ楯はいなくなるわけですし、スコットランドリーグ自体が水野にはあっていないような気もします。
 それに来年はW杯があります。
 岡崎、本田、興梠、内田、長友、香川、槇野など、Jリーグで活躍した同世代以下の選手達が次々と代表に招集され、すでに活躍している選手もいます。
 一方で海外移籍に失敗した大久保や、現在はコンスタントに出場できていない松井などはやはり代表でも厳しい状況です。
(大久保は試合に出ましたけど、コンディションは良くなさそうでしたし。)
 今移籍してJリーグで活躍できれば、夢のW杯出場というのも見えてくる。
 五輪にも出場できなかった水野にとっては、結構大きなポイントではないかとも思います。
(移籍した際に交わしたというオシム監督との約束も、もしかしたら「W杯出場を諦めるな」みたいなことだったんじゃないかなぁと思っているのですが。マスコミにも内容を隠すということはいつものような「走り続けろ」とかではなく、それなりに何かしらの話しをしたのでしょうし。いや、わからんけど。)


 …冷静にそう考えていけば、ジェフ復帰という選択肢もなくはないと思うのですけどね。
 でも、だからこそ、水野へのオファーというのは悩ましい。


 ジェフにとってはメリットは非常に大きい。
 未だに水野のファンも多いだろうし、戦力としても十分期待できる。
 一方で、本人にとってはどうなのか。
 悩んだ末に自分で選んだ茨の道を、「きつかったら楽な方に引き返してもいいんだよ」と周りが簡単に言っていいものなのかどうか。
 “甘い誘惑”をしていいものなのか。
 「ジェフがつらいからから助けてくれ」というような話しをしていいのか…。
 水野のブログを読むと、来期もスコットランドで頑張りたいみたいな話しをしているわけですし。
 だから、ちょっと自分にはわからないです。




 そう考えると、難しい問題なのかなぁと。
 もちろん私だってフクアリのサイドを駆け上がる水野をもう一度見たいという気持ちは強くあります。
 けれど、己の欲望に素直に従うことがすべての人にとっていい方向に繋がるとは限らないですからね…。