ご存じのように江尻監督の退任が発表になりました。
契約満了ということなんだそうですが、それ以外の詳しい話やフロントのコメントはなし。
言えないこともあるのでしょうけど、少しは何らかの説明がほしかったような気もします。
こうなってくると、どうしてもまた憶測で考えるしかなくなってしまいますしね。
契約や来季の準備に向けて…という意見も多いようですが、江尻監督は就任当初も厳しい状況でこの仕事を受け、その後1年でJ1復帰という難しいノルマを科されてしまったわけですし、最後くらいはしっかりと見守ってあげるべきだったのではないかなぁとも思います。
もともと新米の江尻監督では今期の目標達成は難しいと考えられていたわけですし、その江尻監督を選んだのはフロントなわけですから、今期結果が出なかったことによって来季のスタートが遅れてしまうのは自業自得でもあるのではないかと。
そこはしっかりと江尻監督を選んだ責任を持って、最後まで守ってあげるべきだったのではないでしょうか。
これでは逆に江尻監督のメンツを潰しかねないようにも思ってしまうのですが…。
そもそも選手達にどのように説明するのでしょう。
シーズン終了後であればなんとでも言えるでしょうが、現段階だと「カンフル剤である」と言えば「そんなものなくても気持ちは切れていない」と言われそうですし、「来年への準備のため」と言えば「今期はあきらめたの?」と言われかねないような。
来季へのスタートを急ぐにも、選手とフロントの信頼関係が何よりも重要だと思うのですが。
ともかく、発表されたものはもう変えようもない。
個人的にはこれで奮起というよりむしろ困惑してしまう部分があるのですが、ともかく監督や選手達には頑張って目の前の試合に集中してほしいと思います。
まずは明日の試合。
対戦相手は北九州は現在最下位。
J2初年度となった今年ですが、今のところ1勝しかできておらず、こちらも(だいぶ状況は違いますが)与那城監督の今季終了後の退任が決まっています。
ジェフ側では山口が出場停止となっていますので、ボランチの組み合せが気になるところです。
また、中二日で火曜日には草津戦が行われます。
草津は現在14位。
もちろん油断していい相手ではありませんが、言うまでもなくしっかりと勝つことが求められますね。
苦しい状況ではありますが、まだ可能性は残されているわけで、しっかりと最後まで戦うことが重要だと思います。
せっかく東京Vの平本が「むかつくけどジェフのために勝つ」 と言ってくれたわけですしね(笑)
王道RPGというか、少年漫画的な展開。
このフラグを回収するためにも(というかその気持ちに応えるためにも)、まずはジェフがしっかりと戦わなければ。
それと、これだけははっきいり言っておきたいと思います。
私は「監督を頻繁に変えることが大きな問題」だとは考えていません。
それよりも前に「明確なクラブのビジョンを持ち、状況に応じた適切な監督選び」が出来るかどうかが何よりも重要であり、その前提が欠けているから「監督が頻繁に変わってしまう問題」が起こっているのだと思います。
「明確なクラブのビジョン」が出来ていない状況で継続性や長期政権を狙ったとしても、本来の意味はなさないはずです。
ここ数年行き当たりばったりで監督交代をしている印象がありますし、江尻監督もまたその被害者とも言えるのではないかと思います。
オシム監督がインタビューで、監督選択には「クラブの方向性」と「監督に何を求めるのか」が重要であるという話をしていたことがあります。
では、ジェフは江尻監督就任時にいったい何を求めたのか。
2009年の「J1残留」だったのか、来季を見据えての「1年でのJ1復帰」だったのか。
ここ数年うまくいっていない「若手育成」だったのか、崩壊してしまった「ジェフスタイルの一からの再建」だったのか。
どれにしても新人監督には難しすぎるノルマであり、現実には1つの目標だけでなく複数のタスクをにらみながらチーム作りをしていかなければいけなかったように思います。
私にはクラブビジョンすらも江尻監督に任せていたような印象すらも感じました。
ですから、私はとまずはクラブのビジョンや目標作りをしっかりとしてほしいと思いますし、監督選択も含めたそのあたりの説明をしてほしいと思っています。
もちろんクラブのビジョンというのはフロントだけが考えることではないとは思うのですが、江尻監督の就任に際しては江尻氏を大切に思うからこそ、「この段階での監督就任には反対である」という意見も多かったはずですから。
まぁ、実際に江尻監督を選んだのは昼田さんなのかもしれませんし、その昼田さんは現在ジェフにはいないわけですけど…。