当ブログはプロモーションを含みます

第19節 山口 1-2 ジェフ 前半は山口ペースも粘り強く戦い2連勝

 新型コロナウィルス感染症に感染した私ですが、感染初日から3日目までは38度を超える高熱と頭痛と寒気。
 そこから数日も喉の痛みや咳などがあって、それらが落ち着いた現在も倦怠感と微熱が続いています。
 ブログの方も、もう少しゆっくりとやらせていただきたいと思います。

 さて、試合の方はなかなか厳しい内容だったと思います。
 特に前半は山口は組織的なプレスに苦しんで、思ったようなビルドアップが出来ず相手のペースだったと思います。
 やはりジェフは前節岡山のように前に出てきてくれると楽ですが、相手にスペースがないと途端に苦しくなってしまいますね。


 それでも後半からは相手も徐々に全体の運動量が落ち、ジェフも対策を取っていきました。
 日高、岡庭の決定力も見せて、2-1で勝利。
 好調の山口もやはり攻撃面には課題があって、そこに救われたところもあったのではないかと思います。

 勝因としては劣勢だった前半を、無失点で終えられたことが大きいのではないかと思います。
 復帰した鈴木大輔も含めて、粘り強い守備が出来たのではないでしょうか。
 一方でビルドアップ面においては、やはりまだまだ課題も多いのではないかなといった印象も受けました。

■山口ペースも前半ATの直接FKで1点リード

 長崎戦で交代した久保庭は全治3か月という診断が発表されましたが、疲労骨折ということで無理をさせ過ぎた部分もあったのかもしれません。
 さらに、前節退場した佐々木が出場停止で、鈴木大輔がスタメン復帰。
 ドゥドゥもスタメンに戻り、サブから林が外れて、高木、松田陸、風間がベンチに。

 山口は元ジェフコーチでもある志垣良監督が就任し、ここまで5位と好調。
 この日は梅木、池上がスタメン復帰し、山本、佐藤謙介が控えに回っています。
 元ジェフのキム・ボムヨンもCBでプレーしています。


 10分、山口の攻撃。
 高い位置でボールを奪った田邉が、素早くミドルシュート。
 しかし、これは枠の外。

 21分にも山口の攻撃。
 新保をクロスを上げると、梅木がファーで落とします。
 池上が拾ってミドルで狙いますが、枠の外。


 序盤から山口ペース。
 山口は攻守に積極的に前への姿勢を見せ、サイドから攻撃を仕掛けていきます。
 ジェフは山口のプレスに苦しみ、ボールを持ち上げられない展開に。

 28分には山口のチャンス。
 中盤左からのFK。
 新保が蹴るとGK藤田がこぼして、フリーになったヘナンが合わせますが、GK藤田が触って対応。


 42分にはセットプレーからジェフの攻撃。
 右サイドからのCK。
 田口が蹴ると、鈴木大輔、メンデスが競ってシュートとなりますが、ゴールの右に

 劣勢のジェフでしたが、46分に先制。
 ゴール前右で得たFK
 日高がゴール左隅に決めて1-0で折り返します。

■1点を返されるも岡庭のゴールで2連勝

 後半、山口は若月を下げて山本を投入。
 46分、ジェフの攻撃。
 中盤左で得たFKを日高が蹴るとニアで鈴木大輔が体に合わせますが、GK関の正面。

 60分、山口は河野を下げて野寄を投入。
 66分、ジェフの攻撃。
 左サイドの日高からパスを受けた横山がミドルシュートを放ちますが、GK関がセーブ。


 後半に入ってからはジェフもプレスへの意識を高め、一進一退に。
 その直後、山口は田邉を下げて佐藤を投入。
 71分、ジェフはドゥドゥを下げて岡庭を投入し、田中が左に。

 75分、山口は吉岡、池上に代えて末永、加藤を投入。
 78分、ジェフの追加点。
 横山が高い位置でボールを奪うと、岡庭がシュート放ち2-0。


 しかし、その直後に山口が1点を返します。
 左サイドからのパスを受けた野寄が、小林をかわしてミドルシュート。
 これが決まって2-1に。

 82分、ジェフは小林を下げて品田を起用。
 87分、ジェフは小森、横山を下げて、呉屋、風間を投入。
 試合終盤は山口が攻め込み続ける展開。
 

 88分、山口の攻撃。
 中盤右から佐藤のFK。
 GK藤田が弾いたところを末永が狙いますが、GK藤田がセーブ。

 山口はパワープレー気味に攻め込みますが、チャンスは作れず。
 ジェフが2-1で逃げ切りました。

■SBにボールを持たされた山口のプレスに苦戦したジェフ

 好調の山口は組織的な守備で、試合のペースを握っていきました。
 ここ最近のジェフは2CBと1アンカーの関係で数的優位を作り、そこからのロングボールでビルドアップをスタートしていますが、山口の2トップはジェフのアンカーをケアしつつ、2CBにある程度ボールを持たせていった。
 さらに、左右SHも絞って構えることで、2CBからの縦へのコースを消していきました。

 そうすることで、ジェフはサイドへボールを運ぶことが多くなる。
 そして、サイドにボールが渡ったら、一気に人数をかけてプレスにいく。
 こうして、山口はうまくサイドに追い込む守備を仕掛けて行った印象です。


 ジェフはサイドからのビルドアップを余儀なくされたことで、逆サイドのCBがビルドアップに加われなくなってしまった。
 ようするに、これで2CB+アンカーのメリットが消されてしまったことになります。
 さらにジェフはSBにボールが入ってもSHがサポートに来ることはないし、中盤の底も1枚なので中盤からのフォローも薄く、サイドで孤立した状態になってしまいます。

 そのSBやCBから苦し紛れのロングボールを蹴るもロストする展開が多く、苦戦したのが前半だったと思います。
 ジェフはサイド攻撃が多いものの、ショートパスを繋いでいって攻撃を作れるパターンはないだけに、狭い局面に押し込まれると厳しくなってしまう。
 改めて、細かな攻撃作りに物足りなさを感じた前半だったと思います。


 さらに、山口は相手ボールをサイドへ追いやると、逆サイドのSHも同サイドに加勢するなど中盤を極端に絞っていきました。
 セカンドボール対応で優るデータが出ているようですが、それも同エリアに人数を集める戦術にポイントがあるのではないでしょうか。
 それと共に、全体的なコンディショニングも良いような気がします。

 しかし、山口も上位の中ではチーム全体の得点力が伸びておらず、攻撃面に関してはもう1つ。
 この日もペースを握っていた前半のうちに得点を奪い切れずにいると、徐々に運動量が落ちていって全体のラインが下がっていきました。
 さらにジェフは後半に入ってから、最終ラインで左右に振る展開を狙っていき、ボールを持つ時間が長くなっていきました。


 ただ、山口の方も後半からはあえてジェフのプレスを受けて、ジェフを引き出してその裏を狙ってきた部分もあったのではないかと思います。
 実際、前節岡山戦での失点シーンもジェフがプレスに行き前掛かりになったところから、一度ポストプレーなどでDFを前に食い付かせ、その裏を取られたところから。
 この日も何度かそこから危ないシーンはありましたし、今後も狙ってくるチームはあるのかもしれません。

 とはいえ、山口戦では逆にハイプレスから、岡庭がゴール。
 日高のゴールも含めて簡単なものではなかったですし、前節の小森のゴールも含めて今年のジェフはやはり決定力の高さが目立っていますね。
 今日も流れとしては結構厳しかったと思いますし、決定力に助けられた試合だったと思います。

 ただ、鈴木大輔の復帰はかなりの収穫ですし、前半の厳しい展開でも粘りを見せてくれました。
 これだけ少ないチャンスでゴールを決めてくれるとチームとしてはかなり楽ですし、選手の決定力頼りにならない程度にチームとしても良い攻撃を作っていきたいですね。